2019年02月03日
タイ王国陸軍の兵科章②
続けます。前回は、戦闘兵科を紹介しました。今回は、戦場を直接/間接的に支援する後方兵科のうち、主に戦闘に絡む部分を紹介します。
【補給科/需品科/Quartermaster】

補給科は、「決済→調達・管理→輸送」という物の流れのうち、真ん中の調達・管理の部分を担当します。補給科がいなければ兵士は飢えてしまいますし、壊れた武器も補給科がいなければ部品が手に入らず、治りません。また、服も市販の服を各兵士が勝手に探してバラバラな迷彩服を着ていることでしょう。私は、個人的な感想ではありますが補給科こそ軍の要の一つであると考えております。
徽章は、交差したサーベルにかみ合ったチャクラム3つで表現されております。
需品科は、自衛隊では目立たない職種ではありますが、やはり糧食・燃料・需品器材・被服の補給、整備、回収及び給水、入浴、洗濯の支援にいたるまで、自衛隊のお母さんのような仕事をしております。個人的に愛着のある職種です。
【輸送科/Transportation】

輸送科は、「決済→調達・管理→輸送」のうちまさに輸送の部分を担当します。準備された物品や戦力を目的地まで輸送する輸送科は、実は過酷な兵科なのです。敵がどこにいるやらわからない道中を、まんじりともせずに集中してハンドルを握る。彼らがいないと、兵隊は何十キロ何百キロもはなれた場所へ重いにもつを背負って徒歩で移動する必要があるのです。なくてはならない兵科ですよね。
徽章は、ハンドルを意味する操舵輪、盾に翼の生えたチャクラムという形で表現されております。尚、翼の生えたチャクラムは飛行章にもデザインが採用されています。
自衛隊でも輸送科は輸送科です。輸送隊は、なかなか過酷な訓練をするということを聞いたことがあります。
【通信科/Signal】

人間は、まだ刀で戦っているときから狼煙という方法で「通信」を確立していました。遠く離れた仲間と情報を共有しあい、戦況を我に有利な方向へ傾ける通信は、まさに「通信兵」という兵科を確立させたのです。それほど、重要なパーツと進化しました。もちろんタイ軍においても通信科は存在します。
徽章は、チャクラムに交差する電波のイナズマで表現されております。このイナズマについては、各国通信兵科で同じような意匠が採用されているようですね。
自衛隊にも通信科が存在します。有線、無線、搬送、暗号のほか、システム(電子戦、サイバー犯罪対策等)等も担当しています。
【医療科/衛生科/Medical】

軍における医療というと、第1に思い浮かぶのは衛生兵でしょうか。赤十字の名のもとに、負傷兵へ駆け寄り野戦治療を行う。そんな衛生兵は、どの兵科よりも精強だと言われることもあります。しかしながら、平時より「ちょっとおなか痛いなぁ」とか「虫歯が悪化して・・・」等、体調悪化や感冒の悩みなどを解決するためにも、医療科は活躍しているのです。具体的には、軍病院にたくさんの医官がつめており、米軍に至っては「歯科医科」という専門の兵科も存在するほどです。タイ軍の医療科に関してはそこまで細分化されてはいませんが、どこの国にも負けていない盛況ぶりを見せています。南スーダンでのPKO中には、子供の衛生事情を改善すべく、工兵科と共に派遣されたという記録もあります。
徽章については、他国と同様、「アスクレピオスの蛇杖」のデザインを採用。アスクレピオスは、ギリシャ神話に登場する名医です。タイの徽章に巻き付く蛇は、タイの上座部仏教に伝わる蛇神ナークの頭部と類似しており、そのあたりにオリジナリティを出すことで他国との差別化を図っているようですね。
自衛隊の衛生科は、衛生科部隊だけではなく、駐屯地の医務室や自衛隊中央病院へ配属され、日々変化する自衛官の体調を管理しています。
【獣医科/Veterinary】

Veterinaryという言葉、聞き覚えないですよね。私もありませんでした。発音は、「ヴェタリナリー」です。意味は獣医。タイ陸軍騎兵隊に所属する軍馬や、憲兵隊等に所属する軍用犬等のケアや、獣医学知識の提供等、もう少し調べてみないと実態がわからない活躍が多いようです。
徽章は、医療科の徽章の背後に蹄鉄が足されることで表現されております。
言わずもがなですが、自衛隊には獣医科はありません。
今回は、戦闘に関わる後方職種に加え、獣医科も紹介させていただきました。
次回は、後方兵科というよりは本部兵科と呼べる事務職を紹介します。でも、全部軍に必要な兵科ですからね。しっかりと紹介させていただきます。
ちなみに、持ってない徽章もあるのでそれは一番最後にまとめて紹介します。
【補給科/需品科/Quartermaster】

補給科は、「決済→調達・管理→輸送」という物の流れのうち、真ん中の調達・管理の部分を担当します。補給科がいなければ兵士は飢えてしまいますし、壊れた武器も補給科がいなければ部品が手に入らず、治りません。また、服も市販の服を各兵士が勝手に探してバラバラな迷彩服を着ていることでしょう。私は、個人的な感想ではありますが補給科こそ軍の要の一つであると考えております。
徽章は、交差したサーベルにかみ合ったチャクラム3つで表現されております。
需品科は、自衛隊では目立たない職種ではありますが、やはり糧食・燃料・需品器材・被服の補給、整備、回収及び給水、入浴、洗濯の支援にいたるまで、自衛隊のお母さんのような仕事をしております。個人的に愛着のある職種です。
【輸送科/Transportation】

輸送科は、「決済→調達・管理→輸送」のうちまさに輸送の部分を担当します。準備された物品や戦力を目的地まで輸送する輸送科は、実は過酷な兵科なのです。敵がどこにいるやらわからない道中を、まんじりともせずに集中してハンドルを握る。彼らがいないと、兵隊は何十キロ何百キロもはなれた場所へ重いにもつを背負って徒歩で移動する必要があるのです。なくてはならない兵科ですよね。
徽章は、ハンドルを意味する操舵輪、盾に翼の生えたチャクラムという形で表現されております。尚、翼の生えたチャクラムは飛行章にもデザインが採用されています。
自衛隊でも輸送科は輸送科です。輸送隊は、なかなか過酷な訓練をするということを聞いたことがあります。
【通信科/Signal】

人間は、まだ刀で戦っているときから狼煙という方法で「通信」を確立していました。遠く離れた仲間と情報を共有しあい、戦況を我に有利な方向へ傾ける通信は、まさに「通信兵」という兵科を確立させたのです。それほど、重要なパーツと進化しました。もちろんタイ軍においても通信科は存在します。
徽章は、チャクラムに交差する電波のイナズマで表現されております。このイナズマについては、各国通信兵科で同じような意匠が採用されているようですね。
自衛隊にも通信科が存在します。有線、無線、搬送、暗号のほか、システム(電子戦、サイバー犯罪対策等)等も担当しています。
【医療科/衛生科/Medical】

軍における医療というと、第1に思い浮かぶのは衛生兵でしょうか。赤十字の名のもとに、負傷兵へ駆け寄り野戦治療を行う。そんな衛生兵は、どの兵科よりも精強だと言われることもあります。しかしながら、平時より「ちょっとおなか痛いなぁ」とか「虫歯が悪化して・・・」等、体調悪化や感冒の悩みなどを解決するためにも、医療科は活躍しているのです。具体的には、軍病院にたくさんの医官がつめており、米軍に至っては「歯科医科」という専門の兵科も存在するほどです。タイ軍の医療科に関してはそこまで細分化されてはいませんが、どこの国にも負けていない盛況ぶりを見せています。南スーダンでのPKO中には、子供の衛生事情を改善すべく、工兵科と共に派遣されたという記録もあります。
徽章については、他国と同様、「アスクレピオスの蛇杖」のデザインを採用。アスクレピオスは、ギリシャ神話に登場する名医です。タイの徽章に巻き付く蛇は、タイの上座部仏教に伝わる蛇神ナークの頭部と類似しており、そのあたりにオリジナリティを出すことで他国との差別化を図っているようですね。
自衛隊の衛生科は、衛生科部隊だけではなく、駐屯地の医務室や自衛隊中央病院へ配属され、日々変化する自衛官の体調を管理しています。
【獣医科/Veterinary】

Veterinaryという言葉、聞き覚えないですよね。私もありませんでした。発音は、「ヴェタリナリー」です。意味は獣医。タイ陸軍騎兵隊に所属する軍馬や、憲兵隊等に所属する軍用犬等のケアや、獣医学知識の提供等、もう少し調べてみないと実態がわからない活躍が多いようです。
徽章は、医療科の徽章の背後に蹄鉄が足されることで表現されております。
言わずもがなですが、自衛隊には獣医科はありません。
今回は、戦闘に関わる後方職種に加え、獣医科も紹介させていただきました。
次回は、後方兵科というよりは本部兵科と呼べる事務職を紹介します。でも、全部軍に必要な兵科ですからね。しっかりと紹介させていただきます。
ちなみに、持ってない徽章もあるのでそれは一番最後にまとめて紹介します。