2014年04月29日

Royal Thai Army Combat bible part2

Royal Thai Army Combat bible part2
みなさんこんばんは。ようやっと重い腰を上げて、タイ軍一般兵士の入門編を書く決心がつきました。ちなみに、Part2となっているのは、過去記事で一件リーフ迷彩時代の陸軍の初歩バイブルを書いているからです。お粗末な物でしたけどね・・・。

さて、今日紹介するのは2006年のタクシンのクーデターから後、段々とタイ王国にデジタル迷彩が浸透してくる段階の陸軍です。この時代の装備が一番手に入れやすく、また「やっていて楽しい」と判断し、筆を執りましょう。

まず軍装ゲーマーが一番気にするのはどこなのかを考えます。おそらく、服ではないでしょうか?銃なんて好きなの使えばいいじゃんって人の
方が多いと思いますので。僕がそうでした。今ではタイで使えない銃はあんまり手が出ません。

Royal Thai Army Combat bible part2
こちらの写真ではみなさんデジタル迷彩を着用しています。デジタル迷彩にもパターンが2種類か3種類くらいあるのがわかるでしょうか?

官給品か民生品かの違いだと思いますが、官給品は
Royal Thai Army Combat bible part2
一番左の迷彩です。右の3種類は多数あるタイの軍用品メーカーの陸軍デジタル迷彩です。DR社、HolidayAdventure社、SP社etc etc...

これらは、デジタル迷彩になる前のブルーリーフ迷彩もしくはブラウンリーフ迷彩のパターンをピクセル化したようなパターンですが、ブルーリーフ迷彩の官給品はまだ見たことがありません。

さて、上の写真では班行動中(訓練と思われる)なのか、写真で写ってる人数は5名です。2名はタボール、1名はランチャー付きのM16、1名は判別不能、1名は分隊支援火器を携行しています。大体タイの班・分隊の構成はこんな感じで、大体どこの隊にもランチャー付き1名、分隊支援火器1名はついております。

背中に背負っているのはアメリカでは現代までその形が受け継がれているアリスパックです。タイでも官給品としてアリスパックが製造されておりますが、その形は独自の進化を遂げています。

Royal Thai Army Combat bible part2
左側が米軍LC-2規格のMEDIUMアリスパック、右側がタイ軍官給品アリスパックです。官給品には、「軍」を意味するทบというスタンプが押してあります。細部はそのうち個別の紹介記事を書く予定です。

服、背負いものと来て次に紹介するのはもちろん装備です。タイでは現代までウェビング装備です。最近バッタもんMOLLE規格を作ってる会社がありますが、それでも官給品はウェビング装備です。
Royal Thai Army Combat bible part2
確か2007年か2008年かのコブラゴールドの写真です。キャンティーンポーチはご覧のように、LC-2型といいますか、まんまその形を受け継いでいますが、縫製は大味になっていますw

ウェビングのフレームとなる、サスペンダーとベルトに関しては、タイ現地で作られている物が多いようですが、あまりにいろんな形をしているのでカバーしきれません。所有している物だけを紹介すると、
Royal Thai Army Combat bible part2
この右側の兵士が装着している最新型の物を所有しております。
Royal Thai Army Combat bible part2
①タイ陸軍LC-2A型パッド付属ピストルベルト
②米軍LC-2規格ピストルベルト
③タイ製LC-2型ピストルベルト


米軍の供与を多数受けておりますので、米軍の物を使用していてもぶっちゃけわかりませんし、供与品を使っている兵士もいると思います。
面白いのは、LC-2Aピストルベルトになぜか腰に当てるパッドが付属されているという点ですね。

Royal Thai Army Combat bible part2
Royal Thai Army Combat bible part2
ベルト、パッドにそれぞれスタンプがあります。

Royal Thai Army Combat bible part2
Royal Thai Army Combat bible part2
①官給品フィールドバットパック
②官給品エントレンチングツールケース及び折り畳みEツール
③官給品マガジンポーチ
④官給品?サスペンダー
⑤官給品LC-2A型パッド付属ベルト
2枚目写真:官給品メスキットポーチ及び本体


官給品をまとめてみました。全てがODともいえない緑色のナイロンでできているのが分って頂けるでしょうか。ちなみに、官給品はマガジンポーチがヤフオクに出ているのは見ましたが、あまり流通はないようですね・・・。ここは米軍LC-2ウェビングを使うのが定石でしょう。

Royal Thai Army Combat bible part2
①タイ軍M65型アムニッションポーチ
②タイ軍アリス規格型マガジンポーチ
③米軍LC-2規格マガジンポーチ
④タイ軍官給品マガジンポーチ
⑤米軍LC-2規格キャンティーンポーチ
⑥タイ製ダブルマガジンポーチ
⑦タイ軍官給品?コットンキャンティーンポーチ


その他ポーチをまとめてみました。見かけるのは②、③、④、⑤ですかね。ほかはあまり見ないどころか、①に至っては使用例を持ってません。米軍供与品にはUSというスタンプがありますが、面白いことに米軍の物と形が違うのにUSと押してある物があるらしいというところでしょうかw

最後に、被り物を紹介いたします。
デジタル迷彩のブッシュハットはあんまり面白くないので写真とりませんでしたw

Royal Thai Army Combat bible part2
PASGTヘルメットにデジタル迷彩のメットカバーをかけました。タイ軍のフリッツヘルメットは、
Royal Thai Army Combat bible part2
微妙に米軍の物と形が違うようですが、フリッツヘルメットをかぶっているという点では類似しています。

【結論】服だけあるんだけど、他はどうやって揃えればタイ軍って言えるの?
まずは、ジャングルブーツを買ってきましょう。タイ陸軍ではトレッキングシューズなんぞ履いておりません。布地があるジャングルブーツ、全面合皮の皮ブーツが無ければ始まりません。
また、米軍LC-2のピストルベルト、サスペンダー、マガジンポーチ、キャンティーンポーチをてにいれましょう。マガジンポーチもキャンティーンも2個ずつあれば上等です。タイ製が手に入れば万事OKなのですが、なければそれで十分です。
ちなみに、LC-2規格にはほかにもファーストエイドキット、Eツール(シャベルです)、コンパスポーチ等様々なポーチが存在しますが、入りません。コンパスポーチは若干の使用例があるものの、ファーストエイドキットやEツールは必要ないと思います。
頭部、こればっかりはどうにもなりません。なんとかしてヘルメットカバーもしくはハットをてにいれましょう。

これであなたも、タイ陸軍初級者!




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Posted by みむ  at 00:04 │┣Thailand  └Army
この記事へのコメント
大変勉強になります!自分もいずれ
タイ製のピストルベルト、マグポーチ、キャンティーンポーチを入手したいと思ってます。欲を言えばタボールに乗せるリフレックスサイトも・・・
Posted by オマータ at 2014年04月29日 11:04
オマータ様
こちらでは初めましてですね。ようこそいらっしゃいました。
タボールのサイト・・・頑張ってくださいね。僕はあきらめてますw
Posted by みむ@にっしーみむ@にっしー at 2014年04月29日 12:25
みむ@にっしー さま

サワディー クラップ!

陸軍装備についてのご説明記事、お疲れ様でした。

たいへん詳しく、そして分かりやすい内容なので、タイ軍初級者の自分には正にバイブルとなります!!

ありがとうございます。

個人装備をコンプリートするには、やはりヘルメット&カバーが問題ですね。
かなりハードルが高いです(汗

陸軍では各兵士にサイドアームは割り当てられているのでしょうか?

色々と画像などを検索しておりますが、腰に下げているハンドガンが確認できないんです。

以前、コルトガバメントで射撃練習している画像を見た事はありますが、ずいぶんと古い年代の画像に感じました。

一般兵士はアサルトライフルだけなんでしょうか?
Posted by ちょろぎ at 2014年04月29日 20:48
ちょろぎ様
ようこそいらっしゃいませー
陸軍のサブアームについての質問ということでお答えいたします。
一般兵卒についてハンドガンが支給されているのは確認できていません。
タイでは一般人がハンドガンを合法的に購入する事ができるので、ある程度給料の高い階級、部隊、また資格をもっている兵士などはナイロンのレッグホルスターに実に様々な拳銃を指しているのをみることができます。
こちらは正式な質問といたしまして、続きの記事にてきちんとまとめてお伝えします。とりあえずのところ、簡単ですがご回答いたしました。 
具体的に種類を揚げるならば、ガバメントやM9、グロックなどの拳銃が人気のようです。
Posted by みむ at 2014年04月29日 21:44